ソフトクリームも、なめらかでおいしい白鶴酒造資料館

神戸猫のPochi(ポチ)とMontblanc(モンブラン)は、お酒に強いほうではありませんが、爽やかな五月にふさわしい香り豊かな日本酒は好きで、久しぶりに地元の灘の酒蔵見学がしたくなり、以前の酒蔵見学で「酒蔵甘酒ソフトクリーム」がものすごく美味しかった、住吉にある「白鶴酒造資料館」へ出掛けます。

阪神の住吉駅は久しぶりやね。
ほんまやね。今日は日曜日で人が少なそうやね。
改札口へ行く階段に、こんな窓があったんやな。
さすが、壁に灘の酒のポスターを貼ってますね。
白鶴酒造資料館は駅から歩いて10分足らずやね。
意外と近いですよね。門を入って右側に資料館ですね。
酒蔵見学となると、どうしても杉玉やしめ縄に目がいってしまいますね。
そやな。資料館は大正初期に建てられ昭和40年代中頃まで使われていた本店壱号蔵を改造して開設されてるんやて。
昔ながらの酒造りの工程を保存して、作業を人形を置いて再現してるんやね。
工程表と説明があるから分かりやすいな。
この場面は「蒸米」の工程で、大釜の上に甑(こしき)を載せてお米を蒸しているところですね。次の工程の「放冷」は2階になるんですね。
2階に上がって右へ行くと、

蒸したお米を筵(むしろ)に広げて冷やす放冷場があります。

冷やされたお米は、何種類かの用途に分けられるんやけど、ここは室(むろ)と呼ばれる高温多湿の部屋で、お米を使って麹菌を繁殖させてるんやね。
室の説明を見ると「周囲の土壁と室の内側との空間(約75cm)は、藁(わら)や籾殻(もみがら)を踏み込んで断熱する。天井は1m以上も俵を積み重ね、筵(むしろ)敷いた上に泥土を塗る。換気用には天窓がつくられ、天井の部分に引き戸を設けて空気の出入りを調整した。」とあるから、これは相当暑いですね。
桶がいっぱい置いてあるけど、桶(おけ)を半分に切った形という意味で、半切(はんぎり)と呼ばれてるそうで、酛の製造や、仕込水など色々使える便利な桶なんやて。
その半切で、麹・蒸米・水を櫂ですりつぶす酛摺(もとすり)の作業をしているところやね。
次に酛に水と蒸米と麹を加えて醪仕込み(もろみしこみ)をするんやけど、これを添(そえ)、仲(なか)、留(とめ)の三段階で行う三段仕込みが一般的なんやて。
ここでも大きな桶を使うんやね。
ほんまやね。近くで見たら怖いで。
工程ごとに桶や道具がいっぱいあるんやね。
大きな桶でも2階から1階へ降ろせるようになってるんやな。入口にあった大きな桶はこれやね。
醗酵を終えた醪を袋に入れてしぼり、酒と粕に分ける工程の「上槽(じょうそう)」の展示は2階ではなく1階になってるんやね。
1階に展示されてる、醪の入った酒袋を重ねて入れて搾る酒槽(さかぶね)。
しぼりたてのお酒は白く濁っているので、約一週間おいて沈殿させ、上澄みを他の桶へ移す作業を滓引き(おりびき)と言い、殺菌や熟度香味などの調節のために、酒を釜に入れて約六十度に加熱する火入れと言う工程があるんですね。
春に火入れの終わったお酒は、秋まで貯蔵して熟成させ、吉野杉の四斗樽に詰めて出荷してたんですね。
1階には、白壺(はくこ)と呼ばれてるお酒の容器が置いてあるね。
それのポスターもあるけど、いつ頃のものやろか?
昔のラベルを見ると、「白鶴」の文字は今もずっと一緒やね。今で言うロゴになってたんや。

これはイラストレーターの成瀬國晴が描いた「灘五郷絵図」。まだ六甲アイランドがないし、左下の神戸ポートピアランドの観覧車があるから、1981年に開催された神戸ポートピア博の頃かな。

「蔵人の暮らし」と題された、昭和初期の蔵人の夕食風景を再現してるらしいよ。
酒造りに関しては上下関係が大変厳しいが、食事に関しては平等だったと説明があるなぁ。昭和初期いうたら1930年代頃かな、その頃やったら食事にも上下があって当たり前の時代やからな。
これも今日の楽しみのひとつ、乳酸菌入りあまさけを使用した酒蔵ソフトクリーム。なめらかな口あたりでクリーミーですね。1個330円(税込)
一服したら売店でお土産買って帰ろか。
きき酒コーナーで飲んだ資料館の限定品「蔵酒」が僕はええと思いますよ。
そやな、原酒のしっかりくる味わいと香りが、ほんまに良かったな。500ml瓶 1760円(税込)。
今年は春先から暖かくて、体調を崩しやすそうなので、こちらも原酒の梅酒もおみやげにしましょう。300ml瓶 595円(税込)。