マジックアワーの京都鴨川

伯父さんは京都に来ると、鴨川の橋を渡っている時に、周りの景色をよく見たりしてますよね。
そうやな。よう見てるな。
鴨川を挟んで八坂神社のある方は大きな神社やお寺があって、河原町側とは雰囲気が違うやろ。
その雰囲気の違いは、神戸のような高々100年の街とは全然違う、歴史の積み重ねの雰囲気やから、京都独特やなと思ったりしてるなぁ。
季節に関係なく見てるの?
うん、関係ないなぁ。
暑い夏は川の風が気持ち良かったり、冬は北山が白くなっているのが見れたりして、楽しいからなぁ。
特に日の暮れかけてるマジックアワーの風景が一番好きやな。
ちょっと見とってもええかな?
いいですよ。僕も付き合いますし。
鴨川を渡って宮川町をウロウロしていたら、
知らん間に、大和大路通りの提灯に灯が入ってるね。
この通りは狭いので、車があまり通らないから助かるなぁ。
夏の祇園祭の宵山には、綾傘鉾の棒振り囃子がここまで来て、披露されるんやで。
(その様子はこちらをご覧ください)
まぁ、これは祇園祭の常識やけど。
伯父さんの祇園祭常識はさておき、祇園祭は歴史ある神事やから、「神戸まつり」とは違いますね。
日が暮れかけてきたので、団栗橋から四条河原町の方へもどりましょか。
木屋町通のぼんぼりを見ると、どうしても4月に来た時の高瀬川沿いの夜桜を思い出すね。
また来年の春の楽しみですよね。
高瀬川の於石橋(おせきはし)から河原町通までは、食べたり飲んだりできる店が路地に並んでるなぁ。
開店準備をしてる店もまだ結構あるし、お豆腐屋さんも忙しそうやし、この落ち着かんザワザワ感がたまらんねぇ。
伯父さん、壁の絵、これ京都の絵師・伊藤若冲の絵ですよね。
うん、確かに。伊藤若冲は江戸時代、錦市場の青物問屋の息子やったから、今も錦市場に行ったら、若冲の絵をよう見るよ。
近くの高瀬川は物の運搬に使われてたから、錦市場へはここを通って何か運んでたんかな?

(伊藤若冲と錦市場についてはこちらをご覧ください)

泊まりで京都に来て、着いた日のマジックアワーに、鴨川沿いの花街や繁華街を歩くと、明日の予定の楽しみもあって浮かれてしまいますねぇ。
ほんまやな。京都観光に来た時、初日で一番ワクワクする時間やな。