五月晴れの兵庫県公館 芝生スペース

日差しがまぶしく、町中でも新緑がきれいで、出かけるのには楽しい季節になっていますが、神戸猫のPochi(ポチ)とMontblanc(モンブラン)が、買い物や用事で出かけた時に、腰をおろしてちょっと一服する兵庫県公館の芝生スペースを紹介します。

新緑がキラキラしてきれいやな。公館の芝生でちょっと一服していこか。
はい。正門入って右側に和風の建物があるんやけど、なんやろね?
楠園亭(なんえんてい)と呼ばれてる、兵庫県の賓客をもてなす所なんや。有料で芸術文化団体の催しにも使えるんやて。
その楠園亭からすぐの所には、裸電球の街灯と犬さんと犬小屋があって、時々小さい子供が犬に乗って遊んでるけど、これは、中ハシ克シゲさんの彫刻作品の「Dog・Nights」で、1987年の県彫刻コンペティションで優秀賞に選ばれてるんですよね。
うん、そう。それとこの芝生スペースには、元々「度量衡検定所」の建物があったんやで。
そやね、公館内の県政資料館にあるジオラマを見ると、向かって右側に、現在は芝生スペースになっている所に建物があったことが分かるし、
ジオラマの手前に置いてある平面図でも確認できますよね。
うん、渡り廊下があったのはこの入口やろね。入口の右側に自販機があって、今日みたいな暑い日は重宝するねん。
さっき見たジオラマなどが展示されてる県政資料館は見学できるんですよね。
そやねん。生田新道の神戸栄光教会がある北門を出て左へ1~2分の所から入れるんやで。
入ったら正面に兵庫県のマスコット「はばタン」がド~ンと立ってるんよね。
そやねん。けっこう目立ってると思うよ。資料館では兵庫県の歴史や観光、産業などがパネルや展示品で紹介されてるね。
伊藤博文が兵庫県知事に就任したのは27歳の時なので、展示室1の「兵庫の歩み」にある歴代知事の紹介写真も、若い時のものやいうのが面白いな、と思って。
同じ展示室に、県域の変遷紹介パネルにも若い時の写真があるで。

写真の説明文には、

神戸の花隈で撮影された伊藤博文(左端。のち、初代総理大臣)と中島信行(中。のち、初代衆議院議長)。
慶応四年(1868年)1月以降、伊藤と中島は、新政府のもと、神戸で外国事務などを担当していましたが、5月に伊藤が兵庫県の知事になると、中島は判事になって伊藤を補佐しました。
また、右端の外国人は、伊藤らと交流のあったイギリスの外交官アーネスト・サトウではないかと思われます。

とあるけど、いつ頃撮られたものかはっきりしてないけど、伊藤博文の写真としてはこれもええやろ。

伊藤博文が知事に就任した時(1868年)の県庁舎は、大坂町奉行所兵庫勤番所が使われたそうで、場所は現在の神戸市兵庫区中之島2丁目付近で、伊藤は花隈の住居から通っていたそうなので、この写真も知事の頃かも知れませんね。
兵庫県公館の北側にある兵庫県庁第1号館の生田新道の階段より撮影
兵庫県公館は、1902年(明治35年)に4代目の兵庫県庁舎として建設され、1983年から改造工事を行って1985年に現在の姿になって、迎賓館の役割と県政資料館の役割をしています。
芝生スペースは平日・土・日・祝と入ることはできますが、迎賓館と県政資料館については平日しか開いておらず、迎賓館の見学は申し込みが必要なので、必ずこちらで確認をしてください。