神戸ファッション美術館・神戸ゆかりの美術館・神戸市立小磯記念美術館の3館を、一度に回れる六甲アイランド。

先週に続いて日曜は雨になったので、神戸猫のPochi(ポチ)とMontblanc(モンブラン)は、六甲アイランドにある、神戸ファッション美術館・神戸ゆかりの美術館・神戸市立小磯記念美術館へ出掛けます。

六甲アイランドへは、JR住吉駅から六甲ライナーに乗り換えるんやね。今にも雨が来そうやけど、六甲山には雲が下りてないみたいやね。
ほんまやね。そやけど、もうすぐ降ってくるかも知れんな。
六甲ライナーは下に見える住吉川沿いに海の方へ行くんやけど、六甲ライナー次の駅「魚崎」駅から山側へ、住吉川右岸沿いに約5分ほど歩いた所に、

谷崎潤一郎の「細雪」の舞台となった「倚松庵」があるんや。この家は、彼が1936年11月から1943年11月まで住んでた家で、1990年にこの地で移築復元されてるんや。

六甲ライナーの「アイランドセンター」駅で降りると、神戸ファッション美術館ですね。
宇宙船みたいな建物やから、すぐわかるね。神戸ゆかりの美術館も、同じところにあるんやね。
神戸ファッション美術館の名誉館長は、コシノヒロコが務めてるんやね。
エントランスでは「神戸パールミュージアム展」が開かれてますね。
旧居留地にあった、神戸真珠の象徴として70年以上親しまれてきた「日本真珠会館」が老朽化で2023年3月末に閉館したから、日本真珠会館内にあったパールミュージアムの展示品を期間限定の5月14日まで紹介してるんやね。
伯父さん、神戸ゆかりの美術館から入りましょか。
そやね。神戸ファッション美術館神戸ゆかりの美術館神戸市立小磯記念美術館のどれかの当日入場券の半券を提示したら、他の2館は割引料金で入場できるんやて。
神戸ゆかりの美術館では、神戸を拠点に活躍した芸術家の作品が展示されてるんですね。当然作品の撮影は出来ないけど、6月18日(日)までの「画家との対話」展のポスターになっている「西田眞人【夜に舞う】」は、すごい迫力でしたね。
ほんま、引き込まれるようやったね。他の作品も、僕が生まれる前のずっと昔から今も続く、そやねん、これが神戸の空気やねん、と思わずうなづいてしまう作品が多かったしね。楽しかったよ。
神戸ファッション美術館では6月25日(日)まで「内藤ルネ展」ですね。
ここでは展示作品の一部が撮影可能やったから、写真を撮ってる人が多かったね。
カワイイ文化を生み出した内藤ルネ(1932~2007)の名前は知らなかったけれど、あっ、これ見たことある、が展示されてましたね。ほんまに一生懸命「楽しく生きる」を追及しはったんやなぁ、と思いましたね。
そやから記念に、ミニアートパネルの「雨の日も」をフィーチャーしたファイルを買ったんやね。
うん。
A4サイズ 385円(税込)
雨の日は「アイランド北口」駅まで一駅だけ戻るにしても、六甲ライナーに乗った方がやっぱり楽ですね。
神戸市立小磯記念美術館は、六甲アイランド 公園にあるから、新緑がいっぱいやね。
美術館の中庭に、移築・復元された洋画家・小磯良平のアトリエがあるんやね。左の窓は光がいっぱい入るように大きな窓やね。
アトリエの入口を入って、すぐ右手に展示されてるのが、

愛用のパステルや、

パレット、絵筆、ペインティングナイフ。
小磯良平は1988年12月に亡くなったけれど、その翌年に油彩・素描・版画などの約2,000点の作品と、

蔵書・諸資料と共にアトリエが遺族から神戸市に寄贈されてるんですね。
柱や戸、窓枠などの緑色が異人館でもよく見る緑色で、シックでモダンでいいですね。

テーブルの脚が、ほんまにネコ脚になってるやん。

部屋の右手に蔵書があって、

描く時に使ったのか帽子や楽器などの小物にがっしりしたイーゼル。

明り取りの大きな窓の下にも、ネコ脚のテーブルがあるで。

絵具が山脈みたいになってるパレットや。すごいな。
小磯良平は、依頼を受けて多くの肖像画を制作してるんやけど、7月2日(日)まで「KOISOポートレートミュージアム」として、美術館で管理している肖像画を紹介してるね。

その中で、僕が印象に残ったのは、1925年(22歳の時)に親戚の小磯吉人の養子となって改姓する時に描いた母親の肖像画が、本当にそこに息をしてる人が居るようでびっくりしたね。

伯父さんは小磯良平が制作した、神戸・大丸や「神戸みなとの祭」ポスター、頌栄短期大学のステンドグラス、神戸国際会館、神戸文化ホール、宝塚大劇場などの緞帳が見たくて、また小磯良平が活動していた頃の神戸の風景写真も見たくて、この本を買ったんですよね。
そやな、懐かしいなぁ、もあるし、こんなん知らんかった、もあって面白いからな。
編集・発行:神戸市立小磯記念美術館 1200円(税込)
六甲ライナーの「アイランド北口」駅まで帰って来たけど、雨雲が下りてきたなぁ。
世界的に有名な美術品が展示されて、わさわさしてる時の美術館より、その美術館の特色を出して展示している時の美術館は落ち着いていて、腰も下ろせるところがあって良いね。これから梅雨になったら美術館に行くのも、ええやろね。